札幌市中央区、大通りの美髪屋です。
くせ毛との問題は美容師として永遠のテーマです。縮毛矯正を掛けてしまえば簡単にクセはなくなります。
しかし縮毛矯正を掛けたくないという気持ちを持つお客様も少なくありません。
そして美容師サイドも縮毛矯正を掛けないでいいならかけないほうが良いと思っていますが現状で縮毛矯正を掛けないとどうしようもないと思ってしまう現実もあります。
ここでは、今後縮毛矯正をしないでも毎日ストレスがないようなヘアデザインや扱い方を考えていきます。
くせ毛の悩みが扱いやすいポイントに生まれ変わるような考え方や扱い方、ヘアスタイルなども大切になってきますのでその辺りもしっかりと掘り下げていきます。
縮毛矯正をしないでくせ毛を活かしていくことの重要性
ここでは縮毛の必要性やそのメリットデメリットを考えていきます。
強い癖で悩んでいる方やストレートに憧れを持っている方は縮毛矯正を選択することが多いと思います。
それ自体は何ら悪い事ではありませんが、メリットとデメリットという2つの側面を持った施術だということの理解や、今後どうして行くのかという未来のことまで考えていかなければならないという事を多くに方にご理解頂き、縮毛矯正という施術に臨んで頂ければと思います。
いつまで縮毛矯正を掛け続けていくのか
縮毛矯正、早い方だと小学生の頃から掛けているという方もいるくらい若い段階で縮毛矯正をしている方が多いはずです。
問題点として考えられるのは、いつまで縮毛矯正を続けていけるのかという点です。
例えば周りにいるくせ毛の方を見たときに、どのくらいの世代まで縮毛矯正を掛けているのかと考えてみてみましょう。
年齢が上がれば上がるほど縮毛矯正を掛けている方の数が減少しているはずです。
様々な理由はありますがいつかどこかの年代で縮毛矯正をしないという選択を皆さんが選んでいるという事になります。
それが一体いつなのか、個人差はありますがその理由をひとつひとつみていきましょう。
トップのボリュームの減少
縮毛矯正のメリットとして挙げられる事の1つにボリュームが抑えられるというメリットがあります。
しかし年齢を重ねると共にトップのボリュームが減少してペタンとなって感じてしまうという方が多くなってきます。
そこに縮毛矯正をかけてしまうとよりトップのボリュームがペタンとなってしまうことになってしまいます。
広がる悩みを解消するための縮毛矯正が今度は今度は逆にボリュームが出ないという悩みを生む施術に変わってしまいます。
このことからトップのボリュームが出ないという悩みが出てきはじめると縮毛矯正をしないという選択肢も出てくるようになるのです。
髪の毛だんだん細くなってくる
髪の毛が細くなってきたと感じる方は年齢を重ねるごとに増えてきます。
昔はしっかりとして太くて硬かったのに、と感じる方も少なくありません。
実際に細くなってはきますが原因としてはダメージや加齢などによるキューティクルの減少や髪の毛自体のハリコシの減少が細くなってきたと感じさせてしまう理由の1つになっています。
トップなどのボリュームが出にくくなってきて更に髪の毛が細くなってきたと感じはじめたタイミングで縮毛矯正をやめるかどうするかを考える方も多くなってきます。
ダメージやパサつきの問題
縮毛矯正を掛け続けている髪の毛はダメージもちろん年齢からくるパサつきもプラスされどんどんとパサパサになってきます。
毛先のまとまりも悪くなり指通りなどの悪さをより感じてしまうようになってきます。
こうした髪の毛のダメージが気になり始めた方は縮毛矯正をやめようと感じてしまうようです。
白髪染めが始まる
髪の毛の悩みはくせ毛ばかりではなく、年齢と共に増え始める白髪の悩みも増えてきます。
根本からどんどんと伸びてくる白髪は黒い髪の毛よりも気になることが多く、カラーの頻度も比例して上がってきます。
縮毛矯正と白髪染めを両方されているという方もいらっしゃいますが、どちらもやると時間や費用、髪の毛へのダメージも無視できません。
重要度としては白髪染めの方が優先順位が上だという方が多く、縮毛矯正をやめようとする方も少なくありません。
デメリットばかりではない縮毛矯正
ここまで来ると縮毛矯正をすることによるデメリットが多いような気がしますがメリットも存在します。
例えばくせ毛の中でも【縮毛】と呼ばれる細かいちぢれたような形状のくせ毛は他のうねりに比べても活かすことが難しく、縮毛矯正を掛けて真っ直ぐにしてあげたほうが良いですし、多毛でボリュームが出すぎてしまうという方はカットでは限界のある見た目のボリューム感を一気に減らす事ができます。
前述の縮毛矯正をやめようとする理由の多くは年齢と共に増えていく悩みもプラスされた状態で縮毛矯正をしないという選択を取る方が多いだけで、そういった悩みがない場合はくせ毛をアイロンやブローで伸ばしたりスタイリング剤などで抑え付ける手間を考えても縮毛矯正を掛けるメリットの方が多い事もあるので必ずしも縮毛矯正を掛けないという事が正解というわけでもありません。
しかしいつか掛けないという状態になる方が多い縮毛矯正であれば、今の内からかけなくても大丈夫なように準備していく必要もあると思います。
年齢と共に増えていく髪の毛の悩みの影響で、縮毛矯正の優先順位としては下がる原因やメリットの部分も多く含む縮毛矯正ですのでご自分の髪の毛のコンディションによって縮毛矯正を掛ける掛けないを判断していく事が必要となってきます。
では掛けないという選択肢を選ぶ際に必要な事を考えていきます。
大切なポイントは2つ。
【心構え】
【工夫】
の2つです。
くせ毛を活かす為に必要な考え方
くせ毛を活かすと選択していく為に必要な事はお客様自身にあると僕は考えています。
カットは僕ら美容師が行うものですが毎日のスタイリングや扱いはお客様自身でやっていかなくてはなりません。
どんなに素晴らしいカットをしたとしてもカットはあくまでもベースに過ぎずくせが無くなることはなく、それをどうやって抑えていくかがポイントになります。
ここでは具体的な考え方や日々の扱い方について触れていきます。
お客様自身のくせ毛に対する意識や心構え
くせ毛を活かすということはつまり、
【何もしないと広がったりうねりが出たりする】
という事です。
この考え方がしっかりと出来ていないと、カット後に広がったりうねったりという悩みが改善されません。
カットだけで何もしなくても収まるようになる髪型は本当に稀で、短くしたり軽くしたりというカットを施す事でくせが収まるのではなく『収まりやすくなる』という事を理解していく事が大切になってきます。
たまにカットが上手ですねと言われる事があります。
もちろん自信を持って施術させて頂いてはいますが僕がカットが上手なわけではなく、僕が作ったベースカットをお客様自身が上手く扱ってもらっているだけだと僕は考えています。
くせ毛を活かすと言うことは何もしなくてもいいということではなく、乾かし方やどんなスタイリング剤を付けるかによってももちろん仕上りが変わってきます。
乾かし方を変えるだけでクセはいくらでも収まりますし、付けるスタイリング剤がオイルなのかムースなのかワックスなのかでも形や収まり方が変わるので髪質に合わせたスタイリング剤が必要になってきます。
縮毛矯正を掛けないという事は広がりやうねりが出るということ、そしてそれを適切なスタイリング剤を付けスタイリングしていかなくてはいけないという事を理解していないと扱いが大変にしかならずくせ毛の扱いが楽にはなっていかないということを知る必要が出てくるのです。
自分で広がりやうねりを抑える為の工夫
くせ毛はただ乾かすことでは単純ですが広がります。
ものすごく当たり前な作業かもしれませんが適当には乾かしてはいけません。
くせの広がりやうねりを抑えるための乾かし方や、活かすという考えでいくならばそれなりな乾かし方する必要があります。
そして乾かしたあと、どのようなスタイリングすればいいか。
これらは髪型や髪質によって変わってきますのでカットの際はどのような扱い方をすることが正解かをしっかりと美容師と相談することがポイントです。
具体的なやり方などは後術で詳しく説明していきますが、お客様が毎日しなくてはいけないことはたったの2つ。
一つ目が【乾かし方】、
二つ目が【スタイリング】です。
難しくやろうとするととても大変になるので極力シンプルに考え、できる方法をアドバイスしていきます。
くせ毛を上手く扱う為に行う事
くせ毛を上手に扱う為にすることといえば、僕ら美容師によるカット、そしてお客様による乾かし方とスタイリングです。
どちらも必要ですが、お客様はカットをするわけではありませんが、こういう考え方でカットをしてもらうようにする、またはこのブログを担当美容師さんに読んでもらいカットをしてもらう時に参考にしてもらうのもいいかもしれません。
先ずはくせ毛のカットの考え方をお話していきます。
カットプロセス
くせ毛のカットで1番大切なのは、お客様自身がどこまでスタイリングを頑張れるかです。
何度もお伝えしていますがくせ毛はただ乾かしただけやスタイリングをしないという場合は広がりうねりが出ます。
良く美容師がくせ毛の方に、「くせが出るから重ため(長め)の方がいい」などとアドバイスすることがあります。そう言われたことがあるお客様も多いのではないでしょうか?
ただこれは何もしないとくせが出ますというだけであって、毎日キチンとスタイリングできる方であれば適用されないことでもあります。
軽くしたり短くすると広がったりするけど抑えやすくもなるという事です。
その抑える為のやり方を知っているまたはできる方であれば短くしても軽くしても特に問題はないと考えています。
つまりはスタイリングさえ出来れば短くても軽くてもいいんです。
逆に重たく長くあまりすかないスタイルにしたときのデメリットですが、これはドライヤーでの乾燥によるパサつきを生み出します。
好みの問題もありますがドライヤーで乾かす時間が増えることで髪の毛がパサつき広がりやすくなり、結果的に髪の毛が乾燥してパサつきやすくなり広がりやすくなることが多いのが現状です。
せっかくクセが出にくいようにと重たく残したことがダメージに繋がることもあるんです。
これではなんの為に長く重たく残すのかの意味がなくなってきてしまいます。
見た目の重たさは残しつつ全体の髪の毛の毛量を減らす事もくせ毛のカットには必要になってきます。
くせ毛のカットのポイントは髪型よりもむしろ毛量調整がメインになってきます。
くせ毛の毛量調整の場合、根本、中間、毛先という形で3ブロックに髪の毛を分け、毛先や中間にあまり短い髪の毛を作らず根本に近いところからクセの強い部分のみを見ながら削るといった調整が必要になってきます。
伸びてきても広がりにくい部分のみを見定めてカットする必要があるため乾いた状態と濡れた状態を両方見てカットすることがポイントです。
すきバサミでも通常のハサミでもどちらでもカットすることはできますが、どちらも併用して調整する事でより精度の高いカットをする事ができます。
くせ毛の種類や強さ、毛量などにより多少差はありますがほとんどのスタイルや長さで対応できるカット技法になるので毛量調整をしっかりとしてもらう事がくせ毛を抑えやすくしたり活かしやすくしたりする第一歩になります。
カットという技術的な部分はお客様にはいまいちピンとこない部分でもあるのでくせ毛のカットの理論を美容師に説明する事よりもこのブログを読んでもらったほうが早いのかもしれません。
では次にお客様自身が行う普段の髪の毛のお手入れの話をしていきましょう。
日々のスタイリング
まず乾かし方ですが、広がりやうねりを抑えたいという場合は乾かし方ももちろん大切ですが、乾かす前に何をつけるかもポイントです。
よくオイルを付けたほうが良いとアドバイスされることが多いと思いますがくせ毛の場合、オイルを付けても広がってしまうことがあります。
原因としては髪の毛に合わないオイルを使っているからです。では何が合うかといわれると、正直たくさん種類がありすぎてどれがいいかわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこでオススメなのは【コンディショナー水】です。
初めて聞く方がほとんどではないでしょうか。
それもそのはず、これは売っていません。
コンディショナー、家にあるコンディショナーを水で薄めるだけでできてしまう自家製流さないトリートメントなんです。
作り方も簡単で、水500mlくらいに対してコンディショナーをボトルからワンプッシュくらいを混ぜるだけ。これだけで流さないトリートメントの完成です。
このコンディショナー水を濡れた髪に吹き掛け乾かすだけで広がりを抑えながら乾かす事ができます。
ポイントは沢山つけすぎないことだけ。後はいつもどおり乾かすだけでOK。手グシを入れながら乾かすとよりクセも伸びやすくなります。
広がりを抑える効果が高いのでくせを活かす場合はただ乾かすだけでも大丈夫です。
そしてスタイリング。どんなもの使うかによって見た目の広がり感やウェーブ、カールの出方が変わってきます。
例えば動きをつけつつボリューム感も抑えたい場合にオススメなのは流さないトリートメントオイルとワックスを半々くらいで手のひらで混ぜたものを揉み込むだけでOKです。
動きはあまりいらなくボリューム感をとにかく抑えたいという場合はオイルとワックスを2:1で混ぜて付ければOKです。
使うオイルなどは何でも大丈夫です。家にあって使っていないものがある場合はそれで構いません。
使うオイルワックスによっても割合は多少前後してきますが大体は半々で混ぜると使いやすいと思いますの是非試してみてください。
コンディショナー水は沢山作り置きできるのものではないので1週間10日前後で使い切れる量を作るのがオススメです。水に混ぜていくので長期の保存に向かないので百均などで売っている小さなスプレーボトルがあれば便利だと思います。
メンテナンスカットの周期について
クセ毛の方は縮毛矯正をかけていた頃に比べてもカット周期が少し早まってきます。
理想的なカットの周期やどのようにメンテナンスするかをスタイルや長さ別に考えていきます。
ショートカットの場合
ショートカットの場合1番周期が早くなります。女性のショートの場合は1ヶ月半から2ヶ月を目安にカットができるとベストかもしれません。
耳を出すような短いスタイルの場合2ヶ月も経つと耳が隠れそうなくらいまで伸びてくるので耳に掛けてしまうか切ってしまうかというタイミングが概ね2ヶ月程度になります。その頃には襟足やもみあげのうねりが気になる頃でもあるのでスタイルをキープする場合はカットしたほうが良さそうです。
ボブの場合
ボブベースで切られている場合、どのくらいの長さかによって伸びてくる過程で肩にぶつかり膨らんだり毛先がハネたりしてきます。
これがカットのサインです。大体肩の上で切ってあるボブであれば2か月、ロブといわれる肩より下にあるボブベースのカットであれば2か月から3か月程で毛量やうねりが増えはじめてくる頃になります。
伸ばそうと思っている方も切ろうと思っている方もこの辺りで毛量調整を含むカットができるといいのかもしれません。
ミディアムからロングにかけて
ミディアム以上の長さになると、カットの周期というのが様々ですが、うねりや広がり気になったらというポイントで考えると個人差もありますが3か月から4ヶ月というふうに1番周期が長くなります。
どの長さでも最低で2ヶ月程度という周期であればスタイル維持していくことができますし、カラーリングをされている方であればカラーのついでにカットというようにしてあげてもいいかもしれません。
まとめ
縮毛矯正をしないという選択肢を選ぶ事によってカットの周期が上がる場合がありますが最大のメリットは髪のダメージの原因を一つ減らせることにあります。
最初のうちはなれないスタイリングなどをしなくてはいけなくなりますが、慣れてくれば簡単にスタイリングすることもできるようになります。
基本的にはワックスやムースを揉み込むだけの楽チンなスタイルが多いので是非頑張って頂きたいと思います。

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